「ないなら、自分で作ろう。」織田美由貴さんが二宮で踏み出した新しい一歩

「定年後は、どう生きよう。」
人生100年時代と言われる今、多くの人が一度は考えるテーマではないでしょうか。
2026年8月1日、二宮駅徒歩4分のNINOROJIにワインバー「織田商店」がオープンします。
店主を務めるのは、織田美由貴さん。
定年を目前に、これからの人生について考える中で、「会社に残る」という道ではなく、自分らしい人生を歩むことを選びました。その新しい挑戦の舞台となったのが二宮です。
今回は、織田さんに二宮との出会いや開業を決意した経緯、そして織田商店に込めた思いを伺いました。
「なんとなく、この町がいい。」

織田さんはもともと茅ヶ崎に住み、輸入食品店で働いていました。定年まであと一年。
これからの人生を考え始めた頃、相模湾沿いの街やお店を巡るようになりました。
久里浜から小田原まで、気になる場所を訪ね、その街の空気や人の流れを見て歩く。
そんな中で出会ったのが、二宮の「勉強酒場」でした。
一度訪れただけで終わらず、気が付けば毎月のように二宮へ通うようになります。
「なんとなく、この町がいい。」
派手な観光地でも、大きな商業施設があるわけでもない。それでも、人との距離感や町全体の空気に惹かれ、「ここで暮らしてみたい」と思うようになったそうです。
定年を前に、自分で人生を選びたかった

定年が近づくにつれ、将来の働き方についても考えるようになりました。
会社に残れば、仕事を続けることはできる。
しかし、役職を離れ、待遇も変わる中で、これまでと同じ仕事を続けることに魅力を感じられなくなっていました。
「このまま会社に残るのも一つの人生。でも、同じことを続けるだけでは、少しつまらないなと思ったんです。」
定年後の生き方を考えてみても、「こんな人生を送りたい」と思える身近なモデルは見つかりませんでした。
だからこそ、たどり着いた答えはシンプルでした。
「ないなら、自分で作ろう。」
その決断が、二宮での開業へとつながっていきます。
「当たり前の贅沢」を届けたい

織田商店が掲げるコンセプトは、「当たり前の贅沢」。
特別な日だけではなく、普段の食卓をほんの少し豊かにすることです。
今日は、いつもより少しだけ手をかけて料理を作った。そんな日に、料理に合うワインやノンアルコール飲料を一緒に楽しむ。
「もう少しだけいいご飯を作ったら、もう少しだけいい飲み物を合わせてほしいんです。」
完全無農薬やオーガニックだけに限定するような、堅苦しい考え方ではありません。
やり過ぎず、無理をせず、日常の中で少しだけいいものを楽しむ。
それが、織田商店の考える「当たり前の贅沢」です。
飲める人も、飲めない人も楽しめる場所へ

織田商店が目指しているのは、ワイン好きだけが集まるお店ではありません。
力を入れようと考えているのが、ノンアルコールワインやノンアルコールビールです。
「飲まない人が、水だけでは少し寂しいですよね。」
お酒を飲む人と飲まない人が一緒に出かけても、飲まない人だけ楽しみ方の選択肢が少なかったり、割り勘では同じように支払ったりすることもあります。
それなら、お酒を飲まない人にも、飲む人と同じように選ぶ楽しみや、食事との組み合わせを味わってもらいたい。

今まで働いていた輸入食品店でも、以前よりノンアルコール商品が売れるようになってきたと感じているそうです。
飲める人も、飲めない人も、同じテーブルを囲み、同じように食事の時間を楽しめる。
そんな場所を二宮につくりたいと考えています。
ワイン初心者の入口になりたい

織田商店が来てほしいと考えているのは、ワインに詳しい人だけではありません。
むしろ、
「ワインは難しそう」
「普段はあまり飲まない」
「料理に合わせてみたいけれど、何を選べばいいか分からない」
という人に、気軽に訪れてほしいと話します。
まずはグラスで一杯飲んでみる。
美味しいと感じたら、手頃な一本を自宅用に買って帰る。そして、クリスマスや記念日には、いつもより少し特別なワインを選んでみる。
そんなふうに、少しずつワインの楽しさを知ってもらえたら嬉しいそうです。

お店で扱うワインは、基本的に織田さん自身がテイスティングし、味を確かめたもの。ナチュラルワインを中心にしながらも、専門的な知識や決まりごとを押しつけるのではなく、純粋に「美味しい」と感じられることを大切にしています。
人とのつながりが、新しい挑戦を後押しした

取材の中で、こんな言葉が印象に残りました。
「全部、つながっていた気がするんです。」
勉強酒場を訪れたこと。
二宮へ毎月通うようになったこと。
この町へ引っ越したこと。
人とのつながりが生まれ、店舗との縁に恵まれたこと。
一つひとつは偶然のようでも、その流れに乗ったことで、今回の開業へとたどり着きました。
「考えていると、不思議と話が降ってきたり、声をかけてもらえたりする。その波には乗ってみようと思いました。」
新しいことを始めるには勇気が必要です。
しかし、織田商店の開業は、織田さん一人の決断だけでなく、二宮で生まれた人とのつながりにも支えられています。
8月1日、二宮で新しい物語が始まります

定年まであと一年。
そのまま会社に残るのではなく、自分が心からやってみたいと思える道を選んだ織田さん。
「定年」は、何かを終える時期ではなく、新しいことを始めるきっかけにもなるのだと感じました。
織田商店は、2026年8月1日にオープンします。
ワインやノンアルコールドリンクを楽しむ場所として、そして飲める人も飲めない人も自然に同じ時間を過ごせる場所として、二宮に新しい選択肢が加わります。
この町で始まる、新しい挑戦。
織田商店が、これからどのような人たちとつながり、どのような場所になっていくのか楽しみです。
店舗情報

店名
織田商店
所在地
神奈川県中郡二宮町244-1 NINOROJI3号棟106号室
営業時間
14:30~20:30
定休日
火曜日・水曜日
事業内容
・ワインの販売
・ノンアルコールワインの販売
・ワインバー
公式ホームページ
織田商店 公式ホームページ
Instagram
織田商店 Instagram
場所
NINOROJIテナントは入居者募集中です

※織田商店がオープンする「NINOROJI」では、現在も入居者を募集しています。
二宮駅から徒歩4分の路地裏にある小さな複合施設で、個性的なお店や新しいチャレンジが少しずつ集まる場所です。
「いつか自分のお店を持ちたい」「二宮で何か始めてみたい」と考えている方は、ぜひ一度ご覧ください。